うつ病とは
うつ病とは気分が強く落ち込んだり、やる気が起きないなどの他、寝ているのに疲れが取れない、体が重く感じるなど身体的な症状が現れる病気の1つです。
うつ病には2種類あり気分が落ち込む、やる気が起きないなどの「単極性うつ」と高揚感や極端に調子が良くなって活発になる期間(躁状態)と落ち込んだり、やる気が起きない状態(うつ状態)の両面があり、浮き沈みの激しいものを双極性障害といいます。
うつ病の原因
うつ病の原因は様々ですが、主な原因はストレスや喪失感によるものが大きく影響しています。
例として、友人や親近者との死別、離婚や病気、転職や引っ越しなどの大きな環境の変化がきっかけになることがあります。
環境の変化で必ずしもうつ病を発症するということはありませんが、うつ病になりやすい性格の特徴があります。
- 変化に適応するのが苦手
- 人に頼まれると断れない
- 責任感が強い
- 周囲からの評価を過剰に気にする
これらの特徴は社会的に見ると望ましいですが、自分の知らないうちに自分の許容量を超えた負荷がかかってしまい、次第にうつを発症するというパターンも見受けられます。
うつ病の症状
うつ病の主な症状としては以前まで楽しんでいた趣味に興味は無くなったり、気力がわかず、何もする気になれないなどがあります。
その他の症状としては
- 強い不安やあせりを感じる
- 自分を責めてしまう
- いっそのこと死んでしまいたい
などを考えてしまうことがあります。
女性のうつ病とは
うつ病は男性だけではなく、女性もかかる病気です。
特に男性より女性に多くみられる病気で、はっきりとした原因はわかっていませんが女性ホルモンや月経周期などが関係しているとされています。
また、近年は女性の社会進出において男性優位の価値観が残っていることで仕事に対して大きなストレスを感じることも多いようです。
結婚、出産、子育てなどのライフイベントを通じて女性が受けるストレスもうつ病を引き起こす要因の1つです。
女性のうつ病の原因
女性がうつ病を発症する原因には
- 仕事が多忙で家庭との両立ができない
- 相談に乗ってくれる相手がいない
- 思うような育児ができない
- 産後に気分が落ち込む
など女性特有の悩みを抱えている方が少なくありません。
自分の理想とする育児がうまくできなかったり、悩みを相談できる相手がいないことでより一層ストレスがかかってしまう原因となります。
うつ病の治療法
うつ病の治療法には薬物療法と精神療法があります。
薬物療法では抗うつ薬が用いられます。
抗うつ薬を使って脳内の神経物質のバランスを整えます。
主な抗うつ薬として、SSRI、SNRI、NaSSA、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬などを用いて治療を行います。
また、精神療法では患者さまの考え方を見つめ直すサポートを行います。
代表的な精神療法には認知療法と行動療法があります。
認知療法では、自分の考え方(認知)の傾向を理解して、より現実的で問題が解決しやすい「物の捉え方」を学びます。
行動療法では、自分自身の行動を分析して、行動に変化や修正を加えることで、行動によるこころの状態変化を学びます。
この2つを組み合わせたものを認知行動療法といいます。