パニック障害とは
パニック障害は不安障害の1つで不安な状態が高まってしまうことで、日常生活にも支障をきたしてしまう状態を指します。
前ぶれがなく、不安感や恐怖感に見舞われます。それによってめまいや動悸、息苦しさなどのパニック発作が起こります。
経験した本人は次にいつパニック発作が起きるかという恐怖や不安がつきまとい(予期不安)、もしもパニック発作が起きた時に助けを求めることができない場所(満員電車など)にはいたくないと考えるようになり、そのシチュエーションを避ける(広場恐怖)ようになります。
やがて外出自体が恐怖となり、日常生活にも支障が出るようになります。
パニック障害の原因
パニック障害の原因は今のところまだはっきりとはわかっていませんが、これまでの研究から脳内の不安に関する神経系の機能異常に関係することがわかっています。
パニック障害の患者さんは、脳の3つの部分に通常とは違う変化が起こることが指摘されています。
脳の各部位のそれぞれがもつ機能に応じて、パニック発作や予期不安、広場恐怖などの症状が現れるとされています。
パニック障害の症状
パニック障害は強烈な不安や恐怖を感じることで発症します。
特に満員電車に乗車中や車の運転をしている時、会議に参加している時などで起こることが多いとされています。
下記のような症状が5~20分ほど起こります。
- このまま死んでしまうのではないかという恐怖を感じる
- 動悸、息切れがする
- 急に発汗する
- 体が震える
- 心臓がドキドキする
- めまい、ふらつきがおこる
パニック障害の治療法
パニック障害の治療法には薬物療法と精神療法の2種類があります。
薬物療法
SSRIやベンゾジアゼピン系抗不安薬が主に用いられます。
また、パニック障害の治療に有効な市販薬はないためクリニックから処方される薬のみが有効となります。
認知行動療法
パニック発作が起きて不安になった際に、このまま死んでしまうかもしれないという思考と行動を修正、変化させる方法です。
薬だけに頼らず、認知行動療法やグループ療法でパニック障害の対処法を身につけ、患者様自身でやっていけるという自信をつけてもらうことを目標に治療を行います。