皆さんは「自立支援医療制度(精神通院医療)」と言う公費負担医療制度を御存知でしょうか?この自立支援医療制度には、①精神通院医療、②更生医療、③育成医療の3種類がありますが、私の専門は精神科ですので、ここでは①精神通院医療に付いてのみ説明させて頂きます。
詳細に付いては厚生労働省のホームページを参照して頂きたいのですが、自立支援医療費制度(精神通院医療)とは、大雑把に言うと「通院医療費の窓口負担が1割になる」制度です。細かい事を言ってしまうと、年収によってこの制度を利用出来ない方や、逆に月の支払い上限額が2500円または5000円に設定されており1割も支払う必要が無い方などばらつきはあります。
その対象者も「精神疾患(てんかんを含む。)を有する者で、通院による精神医療を継続的に要する病状にある者」と定められており、かなり広範囲になっています。要は継続的な治療が必要と言う制限は付きますが、殆ど全ての患者さんがこの自立支援医療制度の対象となります。
どうしても精神疾患の通院期間は年単位など長くなる傾向がありますが、経済的理由で通院が中断する様な事があってはならないと思います。皆さんも正しい知識を得て、継続的な治療を受けられるようにして下さい。それが再発を防ぎ、皆さんの生活をより豊かにすると信じております。
この「自立支援医療制度(精神通院医療)」を利用したいという患者さんは当院のスタッフまたは主治医に御相談下さい。簡単なパンフレットなども用意しております。